導入事例 vol.2

株式会社たらみ AIを活用し目視検査を自動化!
省人化と品質安定の両立を目指す

導入製品:

Y's-Eye


株式会社たらみロゴ
会社名株式会社たらみ
事業内容フルーツゼリー、フルーツヨーグルト、フルーツムース、フルーツデザートなどの製造・販売
創業1969年1月
従業員数正社員数 254名 
パート社員数 516名
(2023年1月現在)
URLhttps://www.tarami.co.jp/
概要

「自然が恵んでくれた上質なフルーツを気軽に食べてもらいたい。」という思いから開発された たらみ 様のゼリー。こだわり抜いたフルーツを使用し、徹底した品質管理のもとで作られるゼリーは、小さなお子様からお年寄りの方々まで、たくさんの人に愛され続ける商品です。今回、第33回西日本食品産業創造展にて株式会社たらみ(以下、たらみ) 様より講演いただきましたセミナーでの内容をご紹介いたします。

事例詳細

導入背景

食品製造業における「人材」の課題

食品製造業は労働集約的な産業であり、多くの人手を必要とします。経済産業省が発表している「2020 年工業統計調査」によれば製造業の労働人口は約770万人、食品製造業はそのうちの約15%の111万人だといわれています。さらにコロナウイルスなどの影響により、人材の確保、定着は益々困難となっています。そのため、食品製造業では人とロボットが協働するなど人手不足を補い、ルーチン作業を自動化するなどの、技術革新を進めることが求められています。

現状と課題

スキルレスな環境を目指す

熟練スタッフによる目視検査
(抜き取り検査)

技術が成熟するまでに多大な時間を要する

食品製造業における「人材」の問題が、商品の製造ミス・ロス発生につながることも少なくありません。たらみ 様の場合、製造現場で働く作業者の離職率が高く熟練者が減少、教育コストの課題も抱えていました。その一方、商品の製造は多品種少量生産でより複雑になり、要求スキルの高度化している現状がありました。そのため課題解決に向けて、今働いている人に合わせた「作業しやすい環境」「切り替えしやすい設備」「加工しやすい方法」の確立、スキルレス な環境づくりに取り組んでいます。

※スキルレスとは、熟練不要という意図

導入後の成果

どんな時でも変わらない安心・安全な商品を

たらみ様では、最終工程の外観検査に当社のシステムを採用いただきました。

包装されたゼリーを、2台のカメラで180°ずつ2方向から撮影、製品内の異物混入がないかチェックします。製品に異常がなければそのままラインを流れていき、不良の可能性がある場合はプッシャー式の排除機構によって排除されます。これまでは人が抜き取り検査で目視検査を行っていましたが、このシステムによる自動化によって全数検査が可能となりました。

検査工程を自動化することで、省人化だけでなく作業者の熟練度や集中力による検査精度のばらつきもなくなるというメリットがうまれます。その結果、安定した品質で商品を製造することができ、作業者は長時間にわたって目視検査を続ける必要がなくなるため、負担も軽減されます。また検査員の育成にかかる教育費削減にもつながりました。

このように、人が行ってきた工程を自動化することにより、「人材」に関するさまざまな課題を解決することが可能です。

AI外観検査 Y's-Eye導入後

インタビュー

人手不足の課題について実情を教えてください

case study_tarami2

採用面での実情をお聞かせください

たらみの工場がある小長井町は人口が少ない地域です。さらに、諫早市街地まで車で30分ほどかかる距離にあり、募集をかけてもなかなか人が集まらない状態です。そのため、今は留学生の採用に力を入れています。留学生を送迎するためのマイクロバスを借りたり、コミュニケーションをサポートするため通訳兼作業者として外国人の採用も行っています。

コロナウイルスの影響はありましたか?

はい。コロナウイルスにより、外国人の実習生・留学生が集まりませんでした。その中で何とかやりくりはしていましたが、それでも人手が足りず生産を止めることもありました。しかし2023年に入ってからは落ち着いてきていますが、人の採用については今でも難しい課題です。

1日110万個生産しているということでしたがすごく多いですね。全ラインが稼働している状態での生産量ですか?

110万個というのは、12の製造ラインが昼(8時半~17時半)と夜(17時半~26時半)に稼働した際に生産できる量を指します。3月から8月が出荷が多くなる時期で、9月以降は70万個と製造を抑えます。以前人手が足りていた頃は、製造が増える夏場まで夜勤を行い、9月以降は日勤のみで製造を行っていました。しかし、今は人手が足りないため、作業者のシフトをうまく調整しながら閑散期も夜に製造を行っています。

今回の検査工程自動化を進める上で最も苦労された点はどのようなことでしょうか?

case study_tarami2

ゼリーの検査工程でAIを使った自動化を進められていますが、その過程で一番苦労された点を教えてください

過検知率を抑えるという点です。システム導入直後は、過検知率が30%ということで、現場からは「自動化の意味がないのではないか。」といったクレームがたくさんありました。しかし、良品の追加学習によって現在は過検知率が0.8%まで下がり、順調に稼働が見込めています。

セミナー動画

導入製品

Y’s-Eyeは、検査品質の安定化・省人化を支援するAI画像判定ソリューションです。NG品を排除するための排除機構と連携させて、さらなる自動化の実現が可能です。

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